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zuiのネットでお小遣い日記

日々の雑多なこと。最近は非破壊自炊(本を裁断せずに電子化する)がマイブームです。自作の台で頑張っています。 FC2から引っ越しました。

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[非破壊自炊に挑戦(5) 自作の台を改良する]

いくつか前の記事から、自作の台を使った非破壊自炊の話を書いています。自作の台ってのはこんなやつです。

この台の上に本を置き、透明な板で押さえながら斜め上からページに正対するようにカメラを配置して撮影します。
板を4枚つないだだけのシンプルなやつで、工夫のかけらもありませんwww
やっぱり使ってみるといろいろ問題が出ました。その中で要改善だったのが以下の3つです。
  1. 板で本を抑えた時に本や台自体がすべる
  2. 透明な板で本をおさえていると指先が痛くなる(500回繰り返すというのは思ったより大変!)
  3. ページが傾いて撮影される
このうち、上の2つは台やおさえの板を直さないとどうしようもありません。
ということで、台と板の改良を行いました。

滑り止めを施す

まずは台に滑り止めを施します。目的は
  • 台の上で本が滑らないようにする
  • 台自体が滑らないようにする
の2つ。したがって、滑り止めを施すのは台の表面と接地面になります。この部分にゴム板かなんかを貼り付ければいいだろう、ということで探して見つけたのがこちらの「すべり止めマット」です。



こちらの30cmx125cmの物を使いました。板の幅が30cmなのでぴったりでした。
素材が柔軟でしかもメッシュ状になっているので、カッターで簡単に切り出せるし板の端を巻くように取り付けることもできました。
で、こんな感じになりました。

表面は市販の両面テープで貼り付けただけなので簡単です。

台の足の部分は接地面を増やすため、断面が三角形の木の棒を買ってきて木工ボンドで貼り付ました。そして、その上から両面テープで巻き、さらにその上から滑り止めを貼り付けています。こんな感じです。


この滑り止めは効果ばっちりでした。ちょっとやそっとのことでは台も本もずれなくなりました。
ただし、本を台に乗せるときは表紙カバーを外さないとだめです。付けたままだとカバーと本体の間で滑るので意味がありません。前回は台の滑り止めなしで、さらにカバーも外さないまま撮影していたのでダメダメでしたwww

おさえ棒を作る

今までは、透明な板を本に押さえつけるときは写りこまないように気を使いながら手指を使って押さえていました。まあ、当たり前って言えば当たり前なのですが。
でもこれが想定外に大変だったのです。読んでいる方には想像つかないと思いますが、ほんと、やってみなければわからないってやつです。

指が写りこまないように押さえるため、どうしてもカメラと反対側の、それも端っこを押さえます。
板の中央を押さえられるなら大した力は必要ないのですが、この位置で板をしっかり押さえるというのは実は結構力が必要です。どうってことないという気もするのですが、これを本のページ数だけ繰り返すと指先が圧迫されて血が行かなくなるのです。そして指先がしびれて痛くなってきます。

肉体的に苦痛が生じるのではとてもやってられないので、滑り止め以上にこっちの対策が必要でした。
で、作ったのがこんなやつ。

これまた何の工夫もない、素人丸出しの工作物ですwww
長さ90cmの木の棒をホームセンターで買ってきて、のこぎりで3等分して釘を打ってつないだだけです。先端は板に合うように三角に切ってあります。
押さえるときはこんな感じで押さえます。

最初は押さえ板に直接取っ手を取り付けようと思っていたのですがやめました。
今はまだ専用の照明を用意していないので日の光で撮影しています。この場合、取っ手を板に固定してしまうと、太陽の位置次第では取っ手の影がページ面にかかってしまうことがあります。このとき、取ってが固定されていては対処のしようがありません。太陽の位置に合わせて台の位置をずらすなんてやってられません。
取っ手と板が分離していれば、ページ面に影がかからないように棒を傾けながら押さえることで対処ができるのです。
これも十分な効果がありました。板の中央を押さえるのでしっかりおさえが効きますし、指先ではなく手のひら全体で棒を持って押さえますので変に指先が圧迫されることもなくなりました。

ページの傾きを防いで撮影する

前回撮影したときは、終わってからみてみると結構ページイメージがかたむいていることがよくありました。
一応以前紹介したDSLR Camera Remoteを使って撮影結果は確認しているのですが、そのうち撮り直すのがおっくうになってある程度の傾きは無視するようになってしまいます。そして出来上がりを見てがっかり、となったわけです。

これはやはりライブビューを見てシャッターをきる前に確認するのが一番の対策でした。

今は文庫本を撮ってるのでカメラの位置を台に非常に近づけています。なので、デジカメのライブビューをのぞきながらでもそれなりに撮影できたのでこの方法を使うようにしました。
完全には防げないですが、それでも見ないで撮るよりはだいぶ改善できました。
もっと大きな本を自炊することになったらDSLR Camera Remoteの有料版を導入して手元でライブビューを見ながら作業するようにするかもしれません。

ただ、ライブビューはバッテリーがすぐなくなるという欠点があります。はっきりって一冊持ちません。幸いバッテリは予備にもう一個用意していたのでなくなったら交換で対処しています。2つ使い切ったらその日はもうやめにしていますww

まだまだ残っている問題

まだまだ問題は残っています。いま一番気になっているのは

「ページ全面にしっかりピントがあっていないことが多い」

ということです。
今は焦点距離は100mm程度、絞りは9ぐらいを使っているのですが、どうも全体にピントが合っていないことがちょくちょくあります。いまよりもっと絞ればいいのかな。でも部屋の明かりだけだと今ぐらいの絞りじゃないとシャッター速度が遅くなってきついです。これ以上絞るなら照明が必要かなと思っています。

で、照明を注文したんですが注文から2週間たっても届かない、という状況・・・・
注文から2、3日で発送すると商品ページには書いてあったんだけどな。今日届かないようなら店に問い合わせます。

あと、とりあえずやってみてわかったのは

「コミックは厳しい」

ということ。
コミックは絵が奥のほうまで入り込んでいることが多く、とくに見開き全面の絵があると欠落なしに撮るのはいまのままでははっきりいって無理です。あと、欠落を少しでも減らそうとしてぐっと押さえ板を押し込むと古い本の時はそこで割れてしまうことがあります。
今この台では本を大体90度開いていますが、前紹介したgoogleのスキャナなんかはもっと開く角度を狭めて撮ってます。ああいう形にしてもっと押さえの板が奥まで入り込めるようにして本が割れるリスクも減らし、撮影も後で画像補正するのを前提にするならうまくいくのかな。
あと、業務用のスキャナだとこんなのありました。これすげ~。これも開く角度は狭いですね。


でも今より狭くするのは管理人のスキルでは難しそう。台自体はちょうつがいを使って板をつないでいるだけなのでいくらでも狭くできますが問題は押さえの板。今は単純に2枚の板を90度で接着していますが、90度以外でしっかり接着するってできるのかな。接着面をやすりで削ればできるのだろうか。でも機械じゃないんだから一定の角度でやすりで削るなんて無理っぽい。先端もとがらせて奥まで入り込むようにしないとだめだろうし。
撮影もページ面に正対させるのは無理になるので、奥行きが出るから全面にピント合わせるのは大変そう。奥のほうは暗くなりそうだし照明も工夫が必要そう。
あと撮った後の画像補正。ページに正対して撮影できないとなれば、撮影結果はどうやっても台形になるはず。ツール使えば何とかなるんだろうか。う~ん、いろいろ難しそうです。

とりあえずこの改良した台で吉川英治の新・平家物語1巻を自炊してみました。まだ撮影しただけでPDFにしていませんが、できたらそのうち公開するつもりです。

[追記]

新・平家の撮影結果を見直したらページ抜けとピンボケがいくつかあって撮り直しが必要でした。来週末まで撮影する暇ないので公開は来週にします。

→4/1 公開しました。

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